ドライクリーニングって何だ?
ドライクリーニングって言葉はよく耳にするけど一体それが何なのかちゃんと知ってるお客様は少ないみたいですね、、、、、。そもそも衣類は「水」で洗うのが一番きれいになります。でもウールのスーツを「水」でおうち洗濯したらオシャカですよね。それで水で洗えない服を洗うために生まれたのが「ドライクリーニング」。
ドラム式洗濯機ってあるでしょ。あの3~4倍の大きさのドライ専用の洗濯機がクリーニング店にはあります。洗う液は「水」じゃなくて「石油系溶剤」。ちょっと見るとストーブに使う灯油に似てる。
家庭用洗濯機だと「水」を一回一回捨てるけどドライの場合は実は捨てない。循環させて使う。ということは「ドライ液」はそのままだとどんどん汚れるから機械の中に「ろ過装置」があってきれいに再生して使うってわけ。でもこの「ろ過する」ってとこが問題で定期的に「ろ過フィルター」を取り替えるんだけどコストが高いのです。それでこれをサボると汚れたままの液で服を洗うことに。
クリーニングに出したのに「嫌な臭いがする」「汚れが落ちてない」「色が変わった」というのはこの液の管理が悪いのが原因。
だから柳屋では定期的に「ろ過フィルター」を交換し、液の状態も検査しているのです。
ドライクリーニングの3つの特徴について詳しくご紹介いたします。
クリーニングに出して返ってきたら、「嫌な臭いがして困った」という声をよく聞きます。
この嫌な臭いには2通りあります。
1,ドライ溶剤のツーンとした油のにおい
2,何か甘酸っぱい、そして油っぽいにおい
1、はドライ溶剤が乾燥しきれていなくて衣類に残っている場合に起こります。クリーニング屋さんに入ると独特のにおいを感じる方もいるでしょう。本来、しっかり乾燥ができていればあってはならない臭いなのです。でも、もしこの臭いを感じたら、ビニールから出して風乾すれば臭いは消えると思いますよ。
2,問題はこの2の甘酸っぱい場合。これはドライ溶剤が汚れているのです。前述のようにクリーニング店のドライ液はその都度捨てません。家庭洗濯機の水のように、毎回新しい水を使うのではなくドライ液を「ろ過」しながら鮮度を保っているのです。その「ろ過」に使うのが「ろ過フィルター」で活性炭や特殊なろ紙が中に入っています。
ところがこの「フィルター交換」が1回で数万円という高いコストがかかる。洗う点数にもよりますが、たいてい350~400回洗うごとに交換が目安と言われています。
もし、フィルター交換が遅れればドライ液は当然汚れてくる。この汚れの数値を「酸化値」といいます。「酸化」。簡単に言うとドライ液が腐ってくるんです。腐ってくれば変な臭いがします。これが衣類につくから臭うのです。
考えるとぞっとしませんか?きれいにして欲しくてクリーニングに出したのに「逆に汚れて返ってくる」んですよ。
僕は20数年前、ダイヤモンド技術研究科会でこの「溶剤管理」について基本から徹底的に学び直しました。また、その勉強会には全国からクリーニング店さんが集まっていたので現実にこの残念な実態があることも知ったのです。
そもそもドライクリーニングが一体何なのかわからない消費者の方がほとんどだと思います。見えないところで裏切らないように、これからもしっかり溶剤管理をしていきます。
「嫌な臭い」は腐ったドライ液の臭いだというお話はしましたが、ドライ液が汚れれば当然「汚れ落ち」も悪くなります。
家庭洗濯機に洗剤を入れるように、ドライクリーニングにも「ソープ」という洗剤を混ぜて洗います。
普通、ドライクリーニングは「油性」の汚れをよく落とす性質がある。コートの襟につく人間の皮脂油、食べこぼしのマヨネーズ、ミルク。これは得意なんです。
でも反対に「水性」汚れは苦手。お茶や、ジュース、お酒など油が入ってない汚れが「水性」ですね。
ところが、柳屋が使用するソープは「水溶性の界面活性剤」が含まれているため、かなりの程度で「水性の汚れ」も落とします。
そもそも「水」というのはドライ液より「洗浄力」は高いんです。でも、水でウールを洗ったら縮んじゃう。
油で洗えば縮まないからドライクリーニングが生まれたんですが、「水」より汚れ落ちが劣る。
この2つの矛盾をあわせて作られたのが「EX」という「水に近いドライソープ」。
繊維が縮まないドライ液でありながら、洗浄力の強い「水」の力も持った理想的なソープ。だから通常のソープの2倍の値段がして高価なのです。
それでも柳屋はもう20年以上、このソープを使っています。このソープの素晴らしさがわかったら値段のことは言ってられません。
だから、ウールやカシミヤも縮まず洗えてしかも、汚れ落ちが抜群なのです。
「何度もクリーニングすると、ウールがパサつきませんか?」という質問をときどき受けることがあります。
確かに、動物繊維の毛は「蝋(ろう)」のような油分で覆われています。だから、カシミヤなども艶(つや)があって柔らかいんです。
ドライクリーニングすれば若干の油分は取れるのは事実ですが、「EX」ソープにはスクワランなど、光沢やぬめり感を補う成分が十分含まれています。
触っていただけるとわかりますが柳屋でクリーニングした衣類はとにかく「柔らかくて風合いがいい」。
ウール、カシミヤのセーターから、綿のコートまでずーっと触っていたい。そんな気分になるはずです。
ここでは弊社サービスの料金についてご案内いたします。
お問合せからサービス提供開始までの流れをご説明いたします。
ドライクリーニングをご利用するには2通りの方法があります。
1,お店に直接ご来店
お店の場所をご案内します。駐車場の用意もございます。
2, 集配 (集配クリーニングのページをご覧下い)
ご自宅に伺う日時を相談させていただきます。
1,衣類の点検
衣類のシミの箇所、ボタンの有無、破れや破損がないか双方で確認します。
2,まずはスタッフに「気になる部分」があれば伝えてください。シミや汚れの詳しい情報があればあるほど、作業工程で生かされてきます。
3,自社工場ですべて作業します。
前処理
ドライ溶剤で洗う前には、前処理を行います。
例えば、ジャケットならまず全体を見て、
洗浄
ドライクリーニングは、石油系ドライ溶剤という一種の油で洗います。だから縮まないのです。
約20分の洗浄 + 約20分の乾燥 が基本。
ウールのコートを水洗いしたら縮みます。レーヨンのワンピースを水洗いしたら縮みます。カシミアのセーターを洗濯機で回したら縮みます。、、、。
でも、ドライ溶剤でこれらのウール、レーヨン、カシミヤを洗っても縮まないし風合いが崩れません。
後処理
ドライ溶剤で洗い、乾燥。いざ仕上げようとした時に見つかるのがシミ。
ここでしっかりと後処理し、再度ドライ洗浄します。これがいわゆる「シミ抜き」ですね。
シミは「油性」「水溶性」「タンニン、たんぱく」「酸化」と分かれますが、それぞれに合わせたシミ抜き剤を使って丁寧に落とします。
この工程でしっかりと時間をかけて1枚1枚処理するかどうか。これが、品質の重要なポイントに!
1,お渡しは基本的に1週間後となります。
2,受付カウンターで、点数や品物自体に間違いがないか、伝票と照らし合わせながらお互いに確認します。
3,受付時にご注文のあったシミや汚れの部分がしっかり落ちているか検品してください。
4,ビニールはあくまでも運搬用のものです。ご自宅で保管するときはビニールを外してください。
ビニールのまま保管すると、湿気がたまり再び「シミ」「カビ」の原因となるからです。
ここではお客さまの声をご紹介します。
主人がお気に入りのトレンチコート。襟の汚れがひどくて困っていました。ネットで「小田原 、襟 、黄ばみ」で検索したんです。
「小田原 、クリーニング」で検索するとクリーニング屋さんっていっぱい出すぎちゃうので「クリーニング」という言葉は入れないで検索しました。
そしたら柳屋クリーニングさんが上位にあったので電話しました。
「ドライクリーニングだけでは無理なので特殊シミ抜きも必要ですよ」と言われました。
そして返ってきたら「襟の黄ばみ」がすごくきれいになってて本当にびっくり。柳屋さんにお願いして正解でした。