【夏の汗が残ると黄ばむのはなぜ?】
「去年クリーニングに出したのに、今年着ようとしたらスカートが黄ばんでて、、、何とかなりませんか?」と来店したN様。遠方から車で30分かけて麻のジャケット・スカートのツーピースを持ってきてくれました。
去年クリーニングから引き取った時は「たしか黄ばみなんか無かったのに~」
こんなケースは増えています。
実は夏の汗はドライクリーニングしただけでは落ちきれません。
クリーニング店の洗浄方法は大きく分けてドライクリーニングと水洗いの2種類ある。これをよく知らないと、何でもクリーニング店に出せば落ちると勘違いしてしまいます。
そもそもドライクリーニングは【油溶性のシミ】に力を発揮する優れた洗浄方法ですが、汗などの【水溶性のしみ】は落ちにくい。
この弱点を補うのが【ドライと特殊水洗いの2度洗い】をするWクリーニング。
来年着る時、【黄ばんでる~】という悲しいことが起きないように、夏物はしっかり汗を落としてからしまいましょう。
なぜ黄ばむのか?それは汗が原因
1 汗は時間が経つと酸化して変色します
クリーニング店に出すと何でも落ちると思っていませんか?
実はクリーニング店のほとんどがドライクリーニングをしています。例えばファンデーションなど油溶性のシミはドライでよく落ちます。
ただ【汗】は油溶性ではなくて水溶性のシミ。
時間が早ければ落ちますが古くなった汗やひどい汗はドライクリーニングだけでは残ります。
N様の麻のスカートもおそらく汗が取れていなかった。
汗が残るとどうなるか?
【酸化】と言って、黄ばんだり変色します。
リンゴを切って放っておくと茶色に変色する。あれに似てますね。
酸化変色してしまうと、ドライでも水洗いでもまず落ちません。
2 カビ菌も奥まで浸透するとドライだけでは不十分
近年、夏の暑さとともに湿気がスゴイ。
「去年はこんなじゃなかったのに今年はカビてしまった~」
とご相談に来るお客様は増えています。
ダウンや礼服など黒系の服は特に目立つ。
カビも軽いうちならドライだけで取れますが、時間経過したカビ菌は奥まで浸透しているので水洗いしないと完全除去できません。
3 シミの性質に合った洗い方を知っておこう!
そもそも、汚れには2種類あることを知ってますか?
一つ目は油を含む【油溶性のシミ】。
ドライクリーニングはこの油溶性のシミを落とすのが得意。しかも【ウール製品を縮ませない】という優れた特質がある洗浄方法なのです。
ところが、ドライ溶剤自体が油なので【水溶性のシミ】は落ちにくいという弱点もある。
例えば【お酒・ビール】などアルコールのシミが付いた衣類をクリーニングに出したのに落ちないで返ってきたということはありませんか?
これが典型的な例でお酒・ビールは水溶性なのでドライクリーニングでは落ちにくいのです。
【汗】も同様に水溶性シミ。ドライだけでは落ちにくいシミのひとつです。
汗抜きWクリーニングとは?
ドライと特殊水洗いの2度洗い
そこで【油溶性のシミ】と【水溶性のシミ】を両方一緒にきれいにする方法として開発されたのが【Wクリーニング】です。
作業はまずドライクリーニングで油溶性のシミを落とし次に【ウェットクリーニング】という特殊水洗いする。
例えば、ウールの紳士用スーツ・麻の女性用ジャケットなど、これらを通常の洗濯機で水洗いしたらヨレヨレに型崩れしてしまいますね。
この【縮まない、型崩れしない】技術がプロの洗浄方法なのです。
また、水洗いした後のアイロン仕上げも通常のクリーニングより高度な技術が要求されます。
Wクリーニングは、【黄ばみの予防】【カビ菌を根っこからとる】【ニオイが無くなる】など効果があります。
夏物のしまい洗い・しばらく洗ってなかった冬物の準備にはぜひWクリーニングをお勧めします!
料金(税込)
スーツ上下 Wクリーニング 3,520円~
通常クリーニング 1,941円~
礼服ワンピ Wクリーニング 3,740円~
通常クリーニング 1,512円~
※この記事は、小田原市の柳屋クリーニング店のクリーニング師 前田 烈 が書きました。
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