意外と落ちないのが血液のシミ
簡単に落ちると思ったのに残ってしまうのが血液のしみ。ちょっとしたケガで衣類に付いてしまった経験はありませんか?特に女性は生理の血がシミになることもありますね。なかなか落とすことができない血液の汚れですが、実はスッキリ落とす方法があります。その血液を落とすのに有効な洗濯方法や洗剤などをご紹介していきますね。
血液のシミは時間との勝負!
そもそも血液はタンパク質と色素で構成されています。けがをした時にかさぶたができますが、これは血中のタンパク質が固まるため。衣服についてしまった血のタンパク質も同じで、時間が経つほど凝固して落ちにくくなってしまいます。
裏を返せば、血に含まれるタンパク質を分解することができれば衣服についてしまった血も落とせる、ということになります。とにかくタンパク質を分解することが重要!
そして、タンパク質は『酸性』なので反対の『弱アルカリ性』の洗剤を選ぶことが大切で、中和し、汚れ落ちを良くします。
血液の成分であるタンパク質は時間が経てば経つほど固まってしまう。だから固まる前のできるだけ早い時なら水だけで流れ落ちてしまいます。これが最も良い簡単な解決方法なのです。
高温は血液を凝固させる!
血液は、タンパク質が主成分ということはおわかりいただけたと思います。
では、その血のタンパク質を落ちにくくする『知らないとやってしまいがちなこと』は何でしょう?
これさえ知っていれば、汚れ落ちが全然ちがうのに、、。
血液は『時間との勝負』。そのまま放置すると凝固してとれにくくなります。だから早い段階で洗うことが鉄則。
タンパク質は、高温の温度で固まってしまいます。だから、洗うときは常温の水か30℃以下のぬるま湯が限度。
高温といえばお湯だけでなく乾燥機も高温。特に注意したいのが「ドライクリーニング」。ドライクリーニングでは、必ず高温の乾燥機を使います。『血液のシミ』ということを知らなければクリーニング店では乾燥機を使うでしょう。血液が落ちてない状態で高温乾燥すれば、固まって余計にとれにくくなってしまう。ですから、出す前に「血のシミがあるので、落としてからドライしてください」と告げましょう。とても大事なことです。
ついてすぐなら水だけで落とせる!
血のシミも早い段階なら落とせる! という説明をしてきました。それは家庭洗濯でできる事でもあるので、その方法をいくつか紹介しますね。
血液はついてすぐなら、水だけで落ちます。時間が経てば固まってくるので他の洗剤も必要ですが、すぐなら水だけOK。これが一番の近道なのです。
血液のタンパク質は酸性なので逆のアルカリ性洗剤で洗えば落ちやすい。水にアルカリウォッシュを混ぜた液に30分程度つけ置きしてから普通の洗濯機で洗うときれいになります。
血液はタンパク質なので、『タンパク分解酵素入り洗剤』なら落とせます。20~30分、つけ置きしてから洗濯機で回すと効果的!
アルカリウォッシュL600g 649円(税込)
血液の主成分が「タンパク質」ということが分かれば、それに強い洗剤も見つかってきますね。
血液のタンパク質は『酸性』。ということは逆の『アルカリ性』を与えれば中和されて溶け出すことになります。
アルカリウォッシュは自然由来の原料セスキ炭酸ソーダからできたアルカリ洗浄剤。
皮脂・汗だけでなく血液のたんぱく質も分解洗浄してくれます。
洗剤ではありませんが野菜の大根汁の中には『ジアスターゼ』という酵素が含まれている。これがタンパク分解酵素として働くのです。大根を擦って、その汁を血液のシミになじませれば溶け出しますよ。その後、洗剤で洗えば効果が出ます!
過炭酸ソーダ 500g 572円(税込)
ここまでは、早い段階での処置が大事!ということを説明してきましたが『時間が経ってしまったら落ちないのか』というとまだ解決策はあります。
酸素系漂白剤とは『ワイドハイター』や『過炭酸ソーダ』のこと。時間が経てば血液は固まると同時に「色素」も落ちにくくなります。ここまでくると、もう酸素系漂白剤を使わないと落ちません。
45℃のお湯に漂白剤を溶かし、20~30分漬け込む。色柄物でも使えるという利点はありますが、ウールやシルクなど動物性繊維には使えないので注意が必要です。
オキシドールは過酸化水素ともよばれ消毒にも使われますね。このオキシドールも漂白作用があり血液のシミには有効です。シミ部分に塗るだけでOK。ただし、色柄ものは色落ちの危険があるので目立たない部分でテストしてから行いましょう。
縮みやすい生地などはプロにおまかせください!
家庭洗濯でも早めに処置すれば血液は落ちます。洗濯機で回せる綿やポリエステルならOKです。ただ問題は、家庭洗濯できない生地。なぜプロのクリーニング店がいいかというと、、、、。
ウールやレーヨン。これらを洗濯機で洗ったら縮みます。ここに血液のシミがついた場合は、『部分的にシミを抜いてから縮まないドライクリーニングをする』または『縮まないウェットクリーニング』という方法しかありません。ただし、これは技術と経験が必要なのです。
時間が経ってしまえば漂白が必要。ただ、その漂白には『色落ちの危険』がついて回る。真っ白な衣類だけならいいのですが、色柄物は技術と経験、目利きが必要となってきます。
家庭洗濯できない衣類はしみ抜きが難しいのと、もう一つ問題なのが最後のアイロン仕上げ。
特に水洗いした後はシワが多く、大変!。プロのクリーニング店なら特殊なプレス機械と熟練の技できれいに仕上げることができます。
生地の種類やシミの原因はさまざま。
しみ抜きの料金は、シミの原因成分・シミの範囲・生地の材質によって決まります。
受付カウンターでおよその見積もりさせていただきます。
1000円~1500円
1500円~2000円
事故などで広い範囲の場合。
4000円~5000円。