そのお客様には失礼なのですが、先週は「黄ばみ落とし」に最適の服をお預かりしました。
真っ白い「綿100%セーター」。このセーターの袖裏に相当古い?と推測される黄ばみ。
言っときますけど、これをクリーニング屋さんに持って行っても落ちませんよ。
そもそもこの手の「古い黄ばみ」はドライクリーニングでも業務用の水洗いでも落ちないんです。だから「クリーニング屋に出しても全然落ちないじゃん」てことになる。
じゃあどおすんのよってことですが、、、「家庭で落としましょうよ」。できるんですそれが。
「酸素系漂白剤」という名前を聞いたことがありますか?別名、過炭酸ソーダ(ナトリウム)。
セーターなら、漬け込めるくらいのバケツか洗面器を用意(約10ℓ)。そこに45℃のお湯を張る。過炭酸ソーダを約50㌘溶かす。石けん又は洗剤を少々。しっかり溶いたらセーターを漬け込んで30分放置。その後はバケツに水を入れすすぎを2回。脱水して干す。
これだけで、驚くほど黄ばみが取れる!ポイントは、お湯の温度を低くしすぎないこと。温度が低いと効果は半減します。
色に関して、酸素系漂白剤は白や淡色(ピンク、水色など)は大丈夫ですが濃い色は、少し色さめするので注意。生地の素材について「ウール、絹など動物繊維は漂白に弱い」のでNGです。
でも、下着やTシャツ、ワイシャツなど綿やポリエステルの白いものからはじめたら絶対面白いですよ。この春はぜひ「黄ばみ落とし」にチャレンジしてみてはいかがでしょう。
もし、不安なことがあったら柳屋クリーニング店に来て聞いてくださいね。過炭酸ソーダも店頭販売しています(1袋 500㌘ 400円)。
茶色に酸化したシミ
酸素系漂白剤で
きれいになりました!
1袋 400円で販売中
ほんの少しですが茶色のシミが。
特殊漂白でキレイに!
スパンデックスは柔らかくて難しい生地でした。
駅前のブティックから依頼がありました。
行ってみると婦人物ジャケット。
「これ、常連様のなんですがあっちでも断られ、あの有名チェーン店でさえも断られ、やっと見つけてお電話したんです」と店長。
嬉しいんですがものを見ると「こりゃ、断られるわ(T-T)」。
スパンデックスという素材ですっごくやわらかい。その袖部分に点々と酸化した茶色のシミが。
一瞬断ろうかなとも思いましたが「やってみます」と決断。
店に戻り しみ抜きの基本通り、油性→水性とシミ抜きするが全然動かない。
普通の生地ならここから特殊漂白するのですがなんせスパンデックスという、怖ーい生地。慎重にテストしながらすすめます。
幸い、テスにも耐えてくれたので思い切って特殊漂白してみました。結果は大成功!
店長にも、お客様にも喜んで頂けました。